2007年10月30日火曜日

タワーマンション・ライフ(5)川が好き



ボクがマンションを買う場合は、ベランダの外の風景が購入の絶対的な決め手になる。マンションのいいところは、防犯のしやすさと眺望が大きな割合を占めると思うからだ。
最初のマンションは、前に述べたようにこの川のすぐ上流なので堂島川やリーガロイヤルホテルを眺められて、結構好きな風景だった。その後、転居した奈良のマンションは、見晴らしはもうひとつだったが、南向きの住戸で、マンション付属の小さな公園が眼下に見えた。今回購入したマンションは、高層なので川の眺めはほとんどないけど、絶景!

しかし、マンションでは川や海などの水がベランダから見えるのは、とても気持ちがいい。その点では、堂島川は、お世辞にもきれいとは言えないが、時々船が通り過ぎ、魚が水辺を跳ねる音がし、水鳥が飛ぶのを眺めるとうれしくなる。少し前までは、川沿いがやたら汚かったが、最近は中之島の景観を良くしようとの行政の努力もあって、川の水もそれなりにきれいになり、川に沿った遊歩道が整備され、ときどき「なにわ探検クルーズ」の遊覧船が走る。

現在は、京阪電車中之島線の工事中で遊歩道も仮歩道となっているが、中之島線の工事が完了したら、また緑いっぱいの遊歩道になるものと期待している。また、建築家の安東忠雄氏らの提唱で、堂島川の川辺に「平成の通り抜け」という桜並木の植樹プロジェクトもあり、ボクのマンションの向かいの堤防にも桜の木が植樹されている。

思うに、マンションを購入する場合は、その地域にどれだけの社会資本が投じられているか、ということがマンションの周辺環境に決定的に重要な影響を与えると思う。これだけは、いくら巨大なマンションでも行政などの長期的努力がなければ成立しないし、将来の街の基本的な想像図になるのだ。だから、大阪なら大阪城周辺であり、中之島周辺であり、キタであり、ミナミなのだ。

ボクの住んでいるマンションは、結構有名な堂島大橋の北詰にある。そのため、大阪近辺のタクシーでは、「堂島大橋の北詰」と言えば一発で自宅まで送ってくれる。この橋は、大橋というほど大きくはないが、昔は近くに堂島小橋という橋があったので、こちらが大橋になったそうだ。また、戦時中は、橋をアスファルトで固めてあったため、空襲でタールが長い間燃え続け、いまでも石の欄干に焦げ跡が残っている。最近、鉄製の橋げたに落書きする不埒物が現れて汚されることもある。

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